データから検証する「北九州市の暮らしやすさ」⑤医療・福祉
ちょっと忙しかったこともあり、またもや約1週間ぶりの更新。
「北九州市の暮らし」をデータから検証するシリーズのパート5。
今回は、医療・福祉について。
北九州市、20ある政令市の中で最も高齢化が進んでいる都市として知られている。
直近の高齢化率、なんと30%超え。
日本全体の高齢化率は27%前後なので、大都市では異例の高さと言える。
もっとも、高齢化率の高さは、裏返すと高齢化施策に早くから取り組んでいるということにも繋がってくる。
今回は、この辺りの事情に言及していきたい。
北九州市の医療・福祉の現状は以下のとおり。
医療・福祉まず、北九州市と東京都区部との比較(人口10万人あたり)ですね。
一般病院数の多さもさることながら、一般病床数に至っては東京都区部のほぼ2倍。
首都圏を始めとする大都市部では「救急車で病院をたらい回しにされた」という経験談を耳にすることがあるが、北九州市においてはそのような事態はまず無さそう(実際にそのような話を聞いたことはない)。
北九州市でも「民生委員のなり手が少なくなってきた」との声を聞くが、東京都区部と比べるとその差は歴然。まだまだ地域コミュニティの力は維持されているということか(比較論ではあるが・・・)。
その他、老人福祉施設も2割程度多いようです。
こうした医療・介護の状況は、外部機関からも高い評価を得ており、日経グローカル調べの「介護・高齢化対応度(平成26年度)」では政令市で第一位となったほか、日本創成会議発表の「東京圏高齢化危機回避戦略」においては、高齢者受入れ可能地域41の中に大都市型で唯一選出されるとともに、介護・医療の面で最も余力があるランクに位置づけられている。
同時に、地域医療と言うと、どうしても高齢者の話になりがちだが、ここでは小児救急医療にも着目。
北九州市内には、24時間365日対応可能な小児救急医療の病院が市内に4か所もあり、加えて夜間・休日急患センターが1か所、休日急患診療所が2か所設置されている。
NPO法人調べの「次世代育成環境ランキング」において、北九州市は7年連続で政令市部門の第一位を獲得しているが、この小児救急医療の項目で常に高い評価を得ていることが大きいと言える。
全国を見渡すと、高校生まで医療費が無料といった施策を打ち出している自治体も見受けられるが、目先の費用にばかりに気を取られてしまうと「医療」というものの本質を見誤ってしまうことになりかねない。
子どもが成長していく過程においては、ケガをする、病気に罹るという局面に遭遇することは多い。
こうしたとき、本当に信頼の置ける医療体制が構築されているのか、移住先選びを行う上では重要な視点と言えるのではないだろうか?
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二年前に横浜から小倉北区に移住した者です。北九州の魅力を現場からデータをもとに発信されており、大変に参考になります。私もお粗末ながら情緒的な面でこの街の魅力を「いつも最高 in 北九州」とタイトルのブログで綴っておりますが、貴ブログのようにデータで示されると、大変に説得力がありますよね。楽しみにして拝見しています。