井筒屋のコレットからの撤退、黒崎井筒屋の閉店に思う・・・
2018年7月31日、㈱井筒屋がコレットからの撤退、及び黒崎井筒屋の閉店を発表した。
撤退時期は、前者が来年2月末、後者が来年5月末とされ、後継テナントは未定とのこと。
2017年末をもって営業終了となったスペースワールドのニュースが一息ついたかと思った矢先のことで、地元には大きな衝撃が走った。
とはいえ、「いつかはこんな日が来るのでは・・・」と感じていた市民も多く、大きな驚きというよりは「またか・・・」といった一種の諦めムードのようなものが漂う。
ホントは、そんなことではいけないんですが、、、
ここまで悪いニュースが続くと、そんな市民感情もある意味仕方ないです。。。
消費者の消費行動が変化する中、百貨店業界がかつてない危機に陥っていることは言うまでもない。筆者も冷静に考えると、百貨店に行く用事があんまり無いなぁ・・・と。
こうなってくると、経営者側も効率を重視するワケで、必然的に大都市・大消費地への集中投資を加速させることに。
結果、九州で言うと、福岡市への一極集中が進み、他の都市ではソコソコの商業基盤しか残っていかないという結果になってしまう。
今後を展望しても、なかなか明るい活路が見出しにくい。
というのも、ICTの進展に伴って、消費者の消費行動自体が根本的に変わってきているからだ。とりわけ、全世代においてスマホの普及が急速に進んだことで、数年前とは比べ物にならないくらい、ネットで購入する消費者が増している。
しかも、メルカリなどの躍進で、新品以外のマーケットも充実。
よほどネットとは違う魅力を発信しない限り、消費者が実際に店舗まで足を運ぶことは想定しにくい。まして、実際に買ってもらうのは、さらにハードルが高くなるワケだ。
今回の井筒屋の撤退劇は、たしかに気の毒な面もある。
人口減少が進み、60キロほどしか離れていない福岡市に商業集積が進展する中で、1社だけでは対抗できなかった部分は否定できない。
特に北九州市は市域が広く、八幡西区など西部地区の住民にとっては、「小倉に出て買い物するなら、選択肢の多い博多に出ていこう」という心理が働くのも無理はない。
事実、先週末に博多駅前で開催されたイベントに従事したが、人の往来がハンパない。
ある意味では、東京の中心地に匹敵すると言っても過言ではない。
奇しくも同時期にJR博多シティ(KITTE博多)の入館者数が5億人を突破したとの発表があった。我が北九州市、何とかしなければ。。。
これまで井筒屋が北九州市における唯一の百貨店として果たしてきた役割は大きい。
今後、小倉店のみになっても、その役割は変わらないだろう。
ただ、スケールメリットを失うことが、今後の営業にどのような影響を及ぼすのか、注視していく必要もある。
過去、小倉玉屋、そごう等が撤退していった悪夢を繰り返さないためにも。
また、このような状況に陥った原因を街全体で真摯に考察・分析し、次なる一手を考えていくことも重要だろう。
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